ソーシャルメディアマーケティング①

業界では、消費者(生活者)の購買行動ストーリー理論について様々ある。

※ちょっとだけ紹介。

AIDMAの法則では、消費者がある商品を知って購入に至るまでに次のような段階があるとされる。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)


このうちAttentionを「認知段階」、Interest、Desire、Memoryを「感情段階」、Actionを「行動段階」と区別する。


米国等でより一般的に知られた類似の用語として1920年代に応用心理学の分野で米国のE.K. Strongが論文中に示したセールスにおける顧客心理の段階のAIDAがあり米国でのマーケティング、セールスや広告営業における用語としてはむしろこちらの方が現在でも世俗的に用いられることがある。

  • Attention(顧客の注意を引く)
  • Interest(顧客に商品を訴求し関心を引く)
  • Desire(顧客に商品への欲求があり、それが満足をもたらすことを納得させる)
  • Action(顧客に行動を起こさせる)


近年、ネットでの購買行動のプロセスモデルとしてAIDMAに対比されるものとして日本の広告代理店の電通等によりAISAS(エーサス、アイサス)というモデルが提唱された。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Search(検索)
  • Action(行動、購入)
  • Share(共有、商品評価をネット上で共有しあう)


商品にあわせ、ユーザーの動きを考え、プランニングすることもよくあった。



今回、ソーシャルメディア大爆発により、口コミが今まで以上に力をもつようになった。

そこで提唱されたのが"AIPUT"だ。


http://blogs.itmedia.co.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2009/08/27/chart1.png



【ソーシャル時代の購買行動プロセス AIPUT】

具体的な行動パターンは次のようなものだ。

1.Awareness TV番組かCMか新聞かネットか何かで刺激されて,デジカメの買い替えを検討しはじめる
2.Inquiry ネットで検索。スペック,クチコミ,価格感等を,様々なページを往復して綿密に調査する
    気になるページはブックマークで記録。結局,一番人気の「Panasonic Lumix」に決める
3.Purchase 複数ショップを比較し,送料も含め最も安くてサービスの良い店から購入する
4.Use 体験し,使用感を得る 〜 「感動した」 「満足した」 「不満を感じた」 「怒りを感じた」など
5.Tweet ネットでクチコミする 〜 「感動した」「怒りを感じた」など強い印象は書込比率が高い


AIDMA時代から最も変化したことは、Inquiry局面におけるユーザーの調査能力とその効率性であるという。


私達は、インターネットを活用し「よいものはなに?」・「なにが本当にいいの?」という疑問に対し、商品を探している。

最近では、消費者(生活者)が消化できる情報量をインターネットが出現したことにより消化可能量を大きく上回っていて、ユーザー時代も探すのが面倒、またはわからない状況が実際に起こっている。


そこで、すばやく欲しい情報に行き着くために「友人の進め」はとても効力がある。


消費者(生活者)は無意識に、また実際にどんなメディアから有益な情報を集めているのか?


・機能調査   企業サイト,コマースサイト
・評判調査   クチコミサイト,ブログ,SNS,Realtime Stream(ミニブログ),ソーシャルブックマーク
         動画投 稿サイト
・価格調査   クチコミサイト,コマースサイト
・情報ストック ソーシャルブックマーク



ここで重要なことがある。

影響力のある「Inquiry」(※口コミ)については、コントロールできるもの、コントロールできないもの、がある。


企業がプロモーションを行うにあたっては、この部分をしっかり理解することが重要です。


「機能」と「価格」は企業サイドがコントロールできるが、「評判」はコントロール不可ということだ。


今までもユーザーのことを考えて商品開発をしていたが、今まで以上に意識する必要があるということだ。

※商品開発には、ユーザーインサイトに合わせた商品(求めている商品)とユーザーはまだ必要としていないがあったらいい商品(ユーザーに欲しい商品を気づかせる、教えてあげる)ということも大切だと思っています。


これからの商品は、今まで以上に、顧客の事前期待を上回り、感動を与えられるような商品開発、サービス開発が重要になってくる。


併せて「いかに生活者に効率的にクチコミしてもらえるか」


商品に対して、感動した利用者は、「いい商品であれば皆にしって欲しい!」※自分の評価も上がる

という思いで、自分の大好きないつもつかっているサービスに書き込む。


その体験談がInquiry局面にいるユーザーに影響を与え、

それを見ているユーザー間でも議論(バイラル)され、商品を買い、商品が売れ、

大ヒット商品に成長していく。


※どんなに安くても1000円以上する商品は、やっぱりいいものがほしい。失敗したくないですよね。