マーケティング3.0
商品購買の順序がかわってきた。
コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
- 作者: フィリップ・コトラー,ヘルマワン・カルタジャヤ,イワン・セティアワン,恩藏直人,藤井清美
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/09/07
- メディア: 単行本
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この本では、今後最も大きな機会が訪れるのは、マーケティング3.0を実行しているマーケターだという。
ちょっと振り返ろう。
マーケティング1.0。これは「製品中心の段階」
マーケティング2.0.これは「消費者中心の段階」
そしてマーケティング3.0。「価値主導の段階」
商品がよいから売れた。それは機能が優れていたら売れた。
機能が優れている製品の中に、生活者が使いにくいものも出ていた。
機能自体はとてもいいものだけれども、あくまでも企業視点の最先端の技術と形。
そこに生活者の思いは入っていなかった。
そういう商品はやがて売れなくなった。
売れなくなった商品を扱っている企業は、生活者視点を取り込んだ。
生活者としては「かゆいところに手が届く」商品を愛した。
使ってみると、もともと機能自体がよい商品なため、さらに愛され、売れた。
商品はユーザーに愛される形で提供されるようになった。
そして今。マーケティング3.0が言及されている中、生活者が企業の商品へもとめるレベルがさらに高くなった。
元々向き合えずにはいられない「価値」という2文字。
これが今はダイレクトに生活者届く。
それは企業からの告知ではなく、生活者同士の会話の中で行われる。
広告を出して「認知」を獲得すれば商品が売れる時代は終焉した。
生活者に本当に愛される商品。
ユーザーが使ってよかったとおもう商品。
人に教えたくなる商品。
生活者がソーシャルメディアを使うことが当たり前になった今、
ユーザー自身は「ウィッフィー」をためるためにも、繋がりある他の生活者達へ情報をアウトプットしなければならない。
しなければならないというわけではなく、「そうしたい」のだろう。
そうすることで、生活者が使っているツールに対しても、自身が喜びを感じるようになり、生活が充実していく。
人間の幸福の行動としては当たり前の行動だ。
リアルで行われていたことが、WEB上にただ単に見えるようになっただけだ。
このことを素直に受け止め、企業も生活者も第3者への影響も同時に考えていかなければならない。
今、世の中は便利なツールが次々に増えたけれども、
本質である「人との繋がり」を深くするためには、ツールだけではリアルのコミュニケーションしかなかったときと比べ、深くすることはできない。
ただ、より深くするための手段としては使えるはずだ。
このことを常に頭に置き、ツールに支配されるのではなく、あくまでもツールはツール。
どのようにうまく利用して、そのツールを使いこなし、
自らが支配者となることが重要だと思う。
そして、1970年代からコミュニケーションの仕事をしていた方は、そのツールをコミュニケーションの一手段としてコミュニケーション設計に入れ込む。自然に繋げる。ユーザーが毎日使って愛してやまないツールであれば、自然に入ってくる。
2000年代からWEB中心にコミュニケーションをしている方は、1970年代からコミュニケーションの仕事をしている先輩に学び、学んだことをスパイスにし、今の知識と手法に混ぜればよい。
いまこそ広告業界は過渡期であり、すべての手法をニュートラルに考える必要がある。
自分はまだまだだ。
もっと学びます。